私の住む、四国は徳島には、吉野川(別名:四国三郎)という川が流れています。
その下流には徳島平野といわれる広大な三角洲から出来た平地がひろがり、その北側の縁には、讃岐山脈(地元では、阿讃山脈)があり、海からの南よりの風は、山脈にぶつかり、吉野川に沿って流れます。
県外から来た方は、「徳島市って、よく風が吹くところですね。」と、言われるゆえんです。
川は、風の道と言われるように、川に沿って東から西へ風が吹きます。
それから、もう一つ。
平成になってから、高速道路(正確には、自動車専用道路)が、吉野川最下流に沿って東西に通りました。
平たい地形に、盛り土をして土手の上部に、高速道路が通るようになり、万里の長城ならぬ、高速道路の長い土手が、讃岐山脈の如く、土手にぶつかった風を土手に沿って流します。
ビル風のような、微気候というレベルでは語れない、大きな気候の変化をもたらしました。
前置きが長くなりましたが、そういった環境により、いつも風が吹いているため、なかなかトイクアを飛ばせないんです。
一年を通して、無風で静穏はほとんど記憶になく、風速3m/s以下の日は、ほぼ稀です。
で、話は本題へ。
トイクアをどんな風に飛ばすのか。
それぞれ好みの分かれるところです。
空撮とかレースとか。
カテゴリーでいくと、私の求めるのは、のんびり空撮ということになりそうです。。
で、飛行のイメージとしては、以下の2つが求める理想型かなと。
大きな青サギが飛んでいるところを見たことありますか。
はたまた、少しスマートな白いサギが、首をたたんで、足を伸ばして、地上5~10m位を悠然と飛んでいきます。
今だと田植えの終わった水田の上を、風が少々吹いても、静かにゆったりと飛んでいきます。
あれが、ひとつの理想型です。
それから、もう一つ。
トンビが飛んでいるところを見たことがありますか。
何度か羽ばたいて上空へ昇り、翼を拡げて、大きな輪を描きゆっくり旋回しながら降りてくる。
地上30~50m位を悠然と。
彼らの目には、どのような風景が見えているのだろう。
それを、私も見てみたい。
そう思いながら、今日も窓から見える道路脇の自動車ディーラーではためく三角旗の様子を恨めしそうに眺めているのです。
たぶん、あのはためく具合だと、5~7m/sだろうなぁ。
大きな川の最下流域だと、海岸と陸地との間を吹く風が、朝と夕方に変わることがあります。
その境目の凪(なぎ)が、ねらい目になるのです。
朝凪と夕凪のほんの数分が飛行チャンスになりますが、ここ数日は、それも×で、その時間帯でも風は止んでくれません。
トイクアはじめて、風待ちすることが多くなりました。
風待ちして僅かなチャンスを逃さない。
そして、サギや、トンビの瞳のなかを覗いてみたいと思います。